SRM連続蒸気炊飯システム
The SRM Steam Rice Cooking System
SRM連続蒸気炊飯システムは、 飽和水蒸気、過熱水蒸気により、連続炊飯出来る画期的な
全自動連続蒸気炊飯システムです。
本機は従来の蒸気炊飯機と違い2次浸漬層はありません。
上からの熱水噴霧により、食味が良く、日持ちのする完全α化されたご飯を、省エネルギー、
省スペースで効率的に炊飯できます。
【特許取得: 平成13年3月23日 特許第3172519号】
サイズ一覧
型 式 | SRM125 | SRM200 | SRM300 | SRM450 | SRM600 | SRM900 |
炊飯能力(生米) | 125kg/h | 200kg/h | 300kg/h | 450kg/h | 600kg/h | 900kg/h |
SRM連続蒸気炊飯システム内部構造
◇生米350kg/h以上の3段機の場合
SRM連続蒸気炊飯システムと従来炊飯機器との比較
SRM連続蒸気炊飯システム(コンベア式) | 炊飯器(釜式) | |
連続コンベア式で一定の厚みで米を炊き上げます。このため、均一でムラのない炊飯ができます。 | 最もスタンダードな炊飯方法であるが、省スペース、省エネルギー対応が困難 | |
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◇SRM連続蒸気炊飯システムの特長
- ・ エネルギーの効率利用→熱効率80%
- ・ 炭酸ガスの排出削減→1/2
- ・ スペースの有効利用→1/5
- ・ ランニングコスト削減→作業者2/3
SRM450 連続蒸気炊飯システム |
ガス釜全自動炊飯機 (80釜) |
IH釜全自動炊飯機 (80釜) |
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炊飯能力(生米) | 450 kg/h | 520 kg/h | 520 kg/h |
電気 | 10 kw/h | 30 kw/h | 205 kw/h |
蒸気 | 350 kg/h | 120 kg/h | 120 kg/h |
ガス | - | 41.4m³(13A) | - |
上水 | 2.0 t/h | 3.0 t/h | 3.0 t/h |
ランニングコスト | 熱効率が80% | 熱効率が30% | 夜間電力使用時以外はコストが嵩む |
炭酸ガス排出量 | 55.2 t/年 | 115.6 t/年 | 116.6 t/年 |
操作性 | 全自動 熟練者不要 |
熟練者が必要 | 全自動 熟練者不要 |
必要作業者数 | 炊飯人1名 取り出し人1名 |
炊飯人2名 取り出し人1名 |
炊飯人1名 取り出し人1名 |
修繕コスト | 単純コンベア構造で故障が少なく、修繕費が安価 | バーナー、釜テフロン張替、釜交換がある |
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設置スペース | ステンレスベルト立体3段式 釜式に比べ約1/5 |
釜を搬送、洗浄するマテハン構造であり設置面積は多い | 釜を搬送、洗浄するマテハン構造であり設置面積は多い |
蒸気炊飯システムにおける炊飯特性
◇炊飯米の表面白色度
蒸気炊飯米は白色度が高く、釜炊きに比べ連続コンベアー炊飯のため色ムラがありません。
炊飯米の白色度 | |
蒸気炊飯 | 通常炊飯(釜炊き) |
41.2 ± 3.2 | 39.5 ± 3.3 |
◇冷蔵保存時の炊飯米の物性の経時変化
蒸気炊飯米は、冷蔵保存した時に、通常炊飯米に比べ糊化度が高く保たれ、老化が遅い特長があります。
また、老化に伴う硬さの上昇と、粘りの減少が緩やかであり、保存性に優れています。
◇ヨウ素呈色後の飯粒断面の顕微鏡観察
飯粒断面をヨウ素呈色し、顕微鏡で観察しました。
通常炊飯米では、細胞の形が均一ではなく、所々に細胞組織構造が崩れているようすが観察されましたが、蒸気炊飯米では細胞組織が保たれています。
また、通常炊飯米では局所的に濃い青色で染まった部分が観察されました。炊飯過程でアミロースがデンプン粒から溶出し、細胞組織周辺に留まっていると考えられます。一方、蒸気炊飯米では濃い青色に染まった部分は見られず、デンプン粒からアミロースの溶出が少ないと考えられます。
炊飯中に米が湯の中を「踊る」事がないため、物理的損傷が少なく米粒内のアミロースの溶出が少ないと考えられます。
このため老化しにくく、冷蔵保存後の官能評価でも有意においしいと評価されました。
(竹満他, 日本食品科学工学会誌,60,628 (2013))